小動物な後輩君の愛が深すぎる

「なんかごめんね。強引に誘っちゃって」

「いえ。こっちこそ、なんかすみません」



サラダを食べながら、お互いに謝り合う。

せめて面談に来ていたのが父親達だったら、ここまで騒がしくならずに済んだだろうに。



「そうそう、コテージの近くにアスレチックがあるみたいよ!」

「あら楽しそう! スポーツウェア準備しとかなきゃ!」

「運動なんて何十年もしてないから筋肉痛になりそう!」



サラダを味わいつつ、母親達の会話に耳を傾ける。


アスレチックがあるのか。それは楽しみだ。

筋肉痛にならないように、今から軽く運動して体を慣らしておこう。



「……清花さんはアスレチック好きですか?」

「うん。透瑠くんは?」

「俺、高い所苦手なんですよ……楽しめるかな……」



透瑠くんは少し不安そうな表情を浮かべた。

あぁそうだった。
確かジャングルジムも怖くて登れないって言ってたっけ。



「あら、高い所苦手なの? でも、小さい子どもでも楽しめるみたいだから、そこまで心配しなくてもいいと思うよ!」
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