小動物な後輩君の愛が深すぎる
「そう、ですかね?」

「ええ! 何かあったら、清花に頼めばいいから!」

「そうね! 清花ちゃんがいるなら安心ね!」



すると、母親達がいきなり会話に割り込んできた。


いやいや、私に頼めばいいって問題じゃないよ。

透瑠ママに信頼されてるのはありがたいんだけど、なんかプレッシャーかかるなぁ……。







「じゃあ、また8月にね!」

「うん! またね~!」



約3時間後、ようやく解放された。
水沢親子と別れて車に乗る。



「透瑠くん、また立派な好青年になってたわね~。お嫁さんに欲しいわ~」



ウフフ~と顔をニヤつかせながらハンドルを握る母。

嫁……ねぇ。
透瑠くん、料理上手だから家庭的だけども。



「ことあるごとにそれ言うよね。そんなにくっついてほしいの?」



私の両親……特に母は、透瑠くんが家に遊びに来る度に、「嫁に欲しい」と呟いている。

あ、もちろん、透瑠くんがいないところでね。


智恵理のことも気に入ってたけど、それ以上に私達をくっつけようとしてきてて……。

思春期と反抗期真っ只中だったから、面談の時と同様、恥ずかしくて仕方がなかった。
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