小動物な後輩君の愛が深すぎる


「あら、嫌なの? お似合いだと思うけどな」



お似合い……どこかで聞いたことがあるセリフ。
確か菫が言ってたっけ。



「別に……嫌じゃないけど」

「ならいいじゃない。透瑠くんとアスレチックデート、楽しんだら?」



ルームミラー越しに視線が合い、母の目が三日月の形になった。


これは完全に親子別行動で楽しもうとしてるな。


夏祭りデートの前にアスレチックデートかぁ。

何度も遊んではいるけれど、2人で遊びに行ったことはないんだよね。


……あれ、なんでドキドキしてるんだろう。1泊2日だからかな……?







月日は流れ、8月上旬。
待ちに待ったキャンプの日がやってきた。

父親達の運転でキャンプ場まで向かう。



「久しぶりの青石家と水沢家のキャンプ、楽しんでいきましょう!」

「「「イェーイ!」」」



親達の陽気な歓声が車内に響き渡る。

4人で集まってキャンプするのは学生時代ぶりなんだって。
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