小動物な後輩君の愛が深すぎる
「……何?」
「あ、いや、別に……」
怪訝な目つきで睨まれ、慌てて視線を逸らす。
せんべいにかぶりついている姿がうさぎみたいで、ついガン見しちゃった。
「またうさぎそっくりって思った?」
「……バレてた?」
「顔に書いてあります」
低い声で返答して、プイッとそっぽを向いた。
せっかくご機嫌だったのに、まだ高速道路にも入っていないのに。
……やってしまった。
◇
「────本当に野菜好きなんですね」
「だって美味しいんだもん」
1時間後、サービスエリアに到着し、現在昼食を食べている。
機嫌が直った透瑠くんを前に、トマトたっぷりの野菜バーガーにかぶりつく。
みずみずしいキャベツがトマトを包んで……さいっこう!
「清花ちゃん健康的だねぇ。お肉は食べられるんだったっけ?」
「はい。今日たくさん食べたいので、今のうちに野菜を取っておこうと思いまして」
「おぉ~、計画的だね~! 本当お父さんそっくり!」