小動物な後輩君の愛が深すぎる


夕食後、みんなで花火をすることに。



「おぉ~! きたきた!」

「わぁ綺麗! 火もらうね~」



吹き出し花火を持つ透瑠くんの花火から火をもらい、自分の花火に着火させる。



「あ、あっちでも花火してますね」

「本当だ~」



透瑠くんの視線を辿ると、遠くのコテージに花火を楽しむお客さんを発見。

楽しそう。あの人達も友達や家族と遊びに来たのかな。

色んな花火を楽しみ、最後に線香花火をして終わることにした。



「透瑠くん、競争しよっか!」

「いいですよ! 先に落ちたほうが、勝ったほうの言うこと聞くってのはどうですか?」

「おっ、いいよ! 負けないからね!」

「俺も負けませんよ!」



ろうそくで先端に火をつけ、しばらくすると火の玉がバチバチバチと弾け出した。

固唾を呑んで見守る中、先に落ちたのは……。



「あぁっ! マジかよ……」

「ありゃ、残念だったね」

「っ……お手柔らかにお願いしますよ⁉」



そんな怯えた目で見つめなくても……。

透瑠くんは私が無理難題を押しつけるとでも思っているのだろうか。

嫌がることはしないけど……ちょっと遊び相手になってもらいますか。
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