小動物な後輩君の愛が深すぎる
「この赤い光が見ていて疲れます! せめて青にしてくださいよ!」

「ありゃ、赤のほうが闘争心湧くかなと思ったんだけど……じゃあ間をとって紫にする?」



カチカチとボタンが押され、ペンライトの色が紫に変化。


いやそれじゃ怪しすぎるって!

ってか、闘争心って怖っっ! 完全に俺を潰そうとしてない⁉



「俺に勝たせる気ないですよね⁉ いい加減折れてくださいよ!」

「やだよ、真剣勝負なんだから。そっちだって勝たせる気ないでしょ?」



うっ……そうだけど。

でも、もうすぐ1時になるし。
いくら夏休みとはいえ、そろそろ寝たい。



「タブレットの電池も少ないし、次で最後にしようか」

「粘らないで早く終わらせましょう!」



今度こそ決着つけるぞ! 頑張れ俺!





「────お、終わったぁ……」

「お疲れ様。でもっておめでとう」



一気に体の力が抜け、後ろに倒れ込む。

あれから30分。
数時間に及ぶ長い戦いの末、最終的に俺が勝って幕を閉じた。

時刻は1時半を過ぎて、もう瞼が重くて仕方がない。


ここまで働いてくれた脳よ、目よ、手よ、お疲れ様。おやすみなさい……。
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