危険な溺甘同居、始めます!
きっと、母さんも気づいていたと思う。兄さんが家に女を連れ込んで遊んでいること。
でも、母さんは「私が寂しい思いをさせてしまっているから。ごめんね。我慢させてごめんね」と謝るだけ。
俺は荒れて、兄さんは女遊び。母さんはどんな気持ちだっただろう。
そんなある日のことだった。
───ピンポーン
休日の午後。家のチャイムが鳴って、家にいたのは俺だけだから俺が出ると。
……っ、香水。
目の前にはニコニコして俺の家の前に立っている香水臭い女。
気持ち悪い。
「兄さんならいない」