危険な溺甘同居、始めます!
学校で仲良くしてたやつも全員、気持ち悪く見えて、怖く見えた。
話しかけられるのも、同じ空間にいるのも、鳥肌が立つ。
「彼方……」
瑠衣はそんな俺を見て驚いていたが、受け入れてくれた。そりゃそうなるよなって笑ってくれた。
中学を卒業して、高校に入学する前の春休み。母さんが
「私ね、半年間出張に行くことになったのよ」
その言葉を聞いて俺は絶望した。
母さんがいない家で、兄さんといるなんて、絶対に無理だ。
なら、じゃあ俺も行くって言ったけど、「彼方はここにいなさい、高校決まったからね」とあっさり交わされてしまう。
「なら、俺1人で暮らす」