危険な溺甘同居、始めます!
「私は、彼方くんにどんな過去があろうとその苦しみを一緒に分けたい」
「…っ」
「彼方くんはなにも…悪くない」
あんなトラウマレベルなことされちゃ、そりゃ女嫌いになるし怖くなる。
「私は、彼方くんを支えたいって思うよ。どんなに辛かったとしてもそれを忘れさせられるぐらい、彼方くんを笑わせたい」
「……っ」
「だから…その痛みを半分こしよう」
私は、彼方くんの味方だから。
過去に囚われたままじゃなくて、ちゃんと前に進めるように、私が導いてあげたい。
「……我慢したような、そんな顔しないで」
いろんなこと、ずっと我慢してきたのだろうか……。
何故か私の目からは涙が流れた。
な、なんで私が泣いてるの…っ、こんなんじゃ、頼りないじゃんっ!
「ご、ごめ……っ、んっ」