危険な溺甘同居、始めます!
彼方くんが部屋を出て、私が1人で部屋で着替えてる今でも。
ずっと、心臓が騒がしいの。
なんだろう……キュッて心臓が掴まれたみたいに。
でも、まだこの気持ちがなんなのかよくわからない。
「……彼方くんの、ばか」
あれからご飯食べる時もニコニコ私の方を見てくるから食べづらいし、それを見てまたニコニコ笑うお母さんもどうかしてる。
────────────────
────────
「きゃー!!彼方くんだ!」
「かっこいいー!!」
いつものように学校に行くと、いつものように騒ぐ女の子たち。
うん。彼方くんの隣を歩いているなんて何回同じこと繰り返してても慣れない。
それに、彼方くんさっきから……っ、私の方をずっと見つめてくるんだもん!!
「なんか今日の彼方くん雰囲気柔らかくなってない?」
「それな思った!しかも、ずっと南さん見てるよね…?」
「いいなぁ羨ましい!!」