危険な溺甘同居、始めます!
「…っ、ここはね……」
平常心平常心。
ほんと、一華の前だと調子崩れる。
一華には余裕って思われてるかもしれないけど、そんなわけない。好きな女の子の前で余裕でいられるほど俺はできた人間じゃないから。
ほら、今も、一華は俺の説明を聞きながら相槌を打ったり、首を傾げたり。その行動一つ一つにドキドキさせられる。
「こんな感じ。わかんなかったらもう一回聞いて。この問題は因数分解が出来ればなんとかなるかな」
「ありがとう……っ!!すごくわかりやすかった!!」
問題を解けたらパァっと表情を明るくさせるから。ほんとに、かわいい。
「……つ、疲れた…」
それから30分ぐらい集中して勉強したからか、机に顔を伏せる一華。
「じゃあ休憩しよ。…てことで」
「…っ、わぁっ!」