危険な溺甘同居、始めます!




そういうと、彼方くんは私の腕を引っ張って引き寄せた。

な、な、帰ってから抱きしめるんじゃなかったの……っ!?


「か、彼方くん、外だよ……っ!」


軽く肩を叩くと、意外にもあっさり離してくれて。
でも離す時、私の耳元で


「帰ったら覚悟しろよ」


と囁いた彼方くんはすごく男の人だった。



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家に着くまでの道のりは、さっきの彼方くんでいっぱいで。
帰ったら覚悟しろ、と言われて何されるのか考える度に恥ずかしくて。

家に着いた今、急いで自分の部屋に駆け込んで逃げようかと思ったけど


「逃げんな一華」


まあ、あっさりと捕まってしまいますよね。



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