危険な溺甘同居、始めます!
溺甘な彼にご注意ください




あれから何ヶ月か経って。
ついに、そろそろ来てしまいます。


「もうすぐ半年だもんねえ……。彼方くんがいなくなっちゃうと寂しいわあ……」


と、お母さんがご飯を食べている時にこぼした一言。

そうなんです。
彼方くんとの同居期間は半年。いろいろなことがあったせいか、時間が経つのは早くてあっという間にあと一週間!!


「……」

「あらあら、一華。悲しいのは分かるけど今からそんな泣きそうな顔しないでよ。」


あと一週間もあるのよ、と言うお母さん。
日佳は、同じ学校だろと呆れたように言う。

違うんだよ……っ!!本当に寂しいんだもん……っ!!


「一華寂しいの?」

「…っ、うん」


彼方くんにそう言われ、素直に頷く。


「うん、俺も寂しい」


そう言って優しく微笑む彼方くんに家族の前だというのに赤面してしまう。


「ふたりとも、お熱いわね」



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