危険な溺甘同居、始めます!
彼方くんの溺愛宣言
あれから1週間が経った。
今日も私は彼方くんと手を繋ぎ登校しています。
……そして、学校に近づくにつれどんどん大きくなる恐怖にはまだ勝てません……。
校門をくぐり彼方くんと歩いているとやっぱり視線が痛い。
女の子から鋭い視線が私を突き刺す。
それが怖くて手を離そうとしても彼方くんは余計手に力をいれてくる。
玄関に行き下駄箱を開けると、
「……あれ?」
紙……??
そこには1枚の紙が折りたたんで入っていた。
封筒などに入ってなかったので彼方くんに見られないように紙を開けると……
『男好き。調子に乗るな』
その文字を読み、ドクンと胸が嫌な音を立てた。
これ……絶対彼方くんのことだよね。
私が1番恐れていたことが起きてしまった。サァァァと血の気が引く。顔が青くなったのがわかる。
「…?一華…?」