光は空と地上に輝く
~その日から十二日後~

香歩「手伝ってほしいことがあるんだけど手伝ってくれない?」
LINEのグループにメッセージを送った。流架と遥と直樹の私の四人のグループだ。もちろん既読は二つしかつかない。既読が三つ付く日はいつ訪れるのか、考えるだけで気分が暗くなる。ふたりから予想通りの返事が来て安心した。
遥 「なになに?珍しくない?」
「香歩の頼みなら何でも聞くよ!」
直樹「たしかに珍しいね」
  「会って話聞こうか?」
香歩「ありがと」
  「じゃあうちに来て」
遥 「おっけー!」
直樹「わかった」
一時間後、二人が家に来た。
「それで、手伝ってほしいことってなに?」
 私は、ふたりがこれから言うことを信じてくれると願って、話すことに決めていた。流架を医者でもない私たちが助けられるなんて普通は信じてくれない。私も百%信じ切れていないし。しかもその方法が夢に出てくると聞けばなおさら信じられないだろう。でも私は、ふたりの友達にかけることにした。友達なんていなかった私の最初で最後の親友たちに。
「信じられないかもしれない。でも、私はふたりが信じてくれると思ってる。私の唯一の友達だから。」
私は呼吸を整えて、言った。
「私、流架を助けたいの。」
 私はふたりに話した。ある日、幼なじみの翔からLINEが来て流架を助ける方法があり、流架を助けるにはやらないといけないことが五つあると言ったことを。そして私は、それを今やっている最中でそれを手伝ってほしいとふたりに言った。ふたりは何も言わずに最後まで聞いてくれた。
「私は信じるよ!もちろん手伝う!」
「僕も。流架を助けたいのは一緒だからね」
安心して目から雫が流れた。
「ありがとう」
「何で泣くの?私は香歩の味方なんだよ?泣かないでよ。私まで泣けてきちゃうよ」
女子ふたりで、抱き合いながら泣いた。落ち着いてから遥が聞いてきた。
「そうだ。さっき唯一の友達だからって言ってたよね?友達いなかったの?」
「うん。中学の時は学校に友達なんていなかった。幼なじみはいたけど、途中で連絡とれなくなって。」
そして私は、中学の頃の自分の苦い思い出を記した一冊の本を、信頼できる二人に見せた。
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