婚約破棄するはずが、一夜を共にしたら御曹司の求愛が始まりました
婚約履行へのステップ2
「諦めないって……どういうこと?」
紅は大きな瞳を見開いて、宗介を見返す。紅潮した頬と潤んだ瞳が宗介の劣情を誘うが、本人はおそらく無自覚なのだろう。
宗介は彼女には気づかれぬよう、そっと小さく息を吐いた。
たったいま、これ以上ないほどにわかりやすい告白をしたというのに、どういう意味かと問われてしまった。
彼女が鈍感すぎるのか。それほどまでに宗介が男として意識されていなかったのか。おそらく、両方だろう。
宗介は子供でも理解できるレベルにまで噛み砕いて、彼女に伝えることにした。
「紅が好きだから……恋人になって欲しいし、プロポーズも再チャレンジするつもりでいるよ」
「そ、そんな……」
「紅以外の女との結婚なんて考えられないし」
理解してくれたのかどうなのか……紅は放心したような顔をしている。
そんな彼女をじっと見つめながら、宗介は低くささやいた。
「……本当は今夜だって帰したくなんかない。このまま俺の部屋に連れて行きたい」
「えぇ!? それは、その……でも……」
耳まで赤く染まった紅が、もごもごと言葉をつまらせた。
宗介はぷっとふきだすように笑う。
「赤くなるってことは、ようやく俺を男として意識してくれたかな。それに……嫌とは言わなかったね」
紅は大きな瞳を見開いて、宗介を見返す。紅潮した頬と潤んだ瞳が宗介の劣情を誘うが、本人はおそらく無自覚なのだろう。
宗介は彼女には気づかれぬよう、そっと小さく息を吐いた。
たったいま、これ以上ないほどにわかりやすい告白をしたというのに、どういう意味かと問われてしまった。
彼女が鈍感すぎるのか。それほどまでに宗介が男として意識されていなかったのか。おそらく、両方だろう。
宗介は子供でも理解できるレベルにまで噛み砕いて、彼女に伝えることにした。
「紅が好きだから……恋人になって欲しいし、プロポーズも再チャレンジするつもりでいるよ」
「そ、そんな……」
「紅以外の女との結婚なんて考えられないし」
理解してくれたのかどうなのか……紅は放心したような顔をしている。
そんな彼女をじっと見つめながら、宗介は低くささやいた。
「……本当は今夜だって帰したくなんかない。このまま俺の部屋に連れて行きたい」
「えぇ!? それは、その……でも……」
耳まで赤く染まった紅が、もごもごと言葉をつまらせた。
宗介はぷっとふきだすように笑う。
「赤くなるってことは、ようやく俺を男として意識してくれたかな。それに……嫌とは言わなかったね」