俺様上司との不確かな関係~好きになっちゃダメですか?~
「隼斗…」

結菜のにおいが俺の全身を呼び覚ます。

「どこ、行ってたんだよ?」

怒ってやろうかと思ってるのに声がどうしても怒れない。
それより結菜に会えたことの嬉しさの方が勝ってしまう。

「京都にね…」

「え?」

抱きしめていた腕を離し結菜を見た。

「もう一度京都の山小屋に行っていたの。」

「ひとりで?」

「大学の時の親友。隼斗にはまだ話してなかったね。中西詩織っていうわたしの唯一の大親友かな?彼女の家に泊まってたの。」

しおり?って、なんか聞いたことあるなと思いつつ、結菜をもう一度見た。

「で?どうだった?」

「うん。隼斗が…」

結菜は俺の目を見つめた。

「好き。」

そして、不意に俺の唇を奪う。

え?
ちょっ…と、待て。
そんなことされたら俺…

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