俺様上司との不確かな関係~好きになっちゃダメですか?~


「北海道本社のメタリ物流、無事完了して仮稼働ました。」

「おそいわね。報告が。昨日は何してたの?」

次の日出勤し、風波部長に報告したところ、依然として冷たい対応…。

「けれど、部長も昨日はいらっしゃらなかったみたいなので。休暇を取られていたと聞きましたが。休暇のお邪魔をしてはいけないと思いまして…。報告が遅れまして申し訳ありませんでした。」

「それでもメールで報告してほしかったわね。」

風波部長の目は相変わらずつり上がっている。

「以後気をつけます。
あ、そういえば、一昨日の京都は結構肌寒かったですよね。
わたしは北海道帰りだったので体が寒さに慣れてたのか大丈夫でしたけど東京からだと体にこたえませんでしたか?」

ニコッと笑って言ってみた。

とたんに風波部長の顔が真っ青になる。

「何、言ってるの?」

「京都で部長をお見かけしたと思ったんですが…。」

顔が硬直している。

「橘さん。今日、お昼ご一緒しましょう。」

「え?よろしいんですか?」

「昼になったら声かけるわ。」

「はい。ありがとうございます。」

満面の笑みで答えると席に戻った。


さあ…真実を明らかにする。

ここで負けるわけにはいかない。

隼斗との未来のために…。


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