俺様上司との不確かな関係~好きになっちゃダメですか?~


「橘さん。それおもしろい。」

俺が出先から社内へ戻ると、もう7時半で社内は半分くらいが残業していた。

さっきから吉岡課長の席に座り込んで木内が橘と笑っている。

吉岡課長はたしか今日から九州だったよな…。
ちっ…木内のやつ。

「そうですかぁ?まぁわたしおもしろいってよくいわれるんですけど…。」

「今度ほんと飲みにいこうね。二人で。」

橘のほうに体をだんだん寄せていく。

「わたしなんか誘わなくてもいっぱいいるじゃないですか。木内さんなら。」

「そんなことないよー。俺は橘さんがいいなぁ…なんて。あ、ここ、なんかついてるよ。」

橘の髪をさわる。

「え?」

「ほら、とれた。」

何かほこりみたいなものを橘に見せてゴミ箱に捨てている。

「うわ。橘さんの髪…いいにおいかも…。」


くっそ…
ったく木内。

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