俺様上司との不確かな関係~好きになっちゃダメですか?~
わたしは忙しかったので朝礼が終わるとすぐに神谷の案件にとりかかった。

北斗は挨拶やらがあるのか午前中は忙しそうにしていたけれど、昼前になってようやく落ち着いたのか、わたしの右隣にやってきて腰を下ろした。

「はぁー。疲れた。」

「え?北斗、席そこなの?」

「うん。って言われたけど?ゆーちゃんと神谷一緒にやるんだから、そりゃ近い方がいいじゃん?」

たしかにわたしの右隣、空いてた。
北斗のためだったのか…。

けど、北斗はSEなんだからシステム課のほうの席かと思ってたけど…。

「神谷の間はね。ゆーちゃんのとなりだってさ。それ終わったらたぶんシステム課の方行くよ。」


そして気づけば昼だ。
みんなパラパラと席を立ってお昼に向かいはじめる。

はぁー、お腹すいた。

わたしはお弁当を取り出してデスクに広げた。
内勤ってわかってる日はお弁当を持ってくることにしている。

仕事してたらお腹は減る。
ちゃんと自分で作ったお弁当はおいしい。

「わ。うまそう。もーらい。」

北斗がひょいと卵焼きをつまんだ。

え?

「ふまい。」

モグモグ口を動かしながら北斗が言う。

「相変わらず料理上手だね。」

すると、向こうの上座の方から突然声が飛んだ。

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