俺様上司との不確かな関係~好きになっちゃダメですか?~
次の日、客先から直帰で、遅くなったけど結菜のマンションに行ってみたら、まだ帰ってない。

ソワソワする。

10時だし…。誰かにつかまってねぇよな???

LINEしようかと思ってたら、ガチャガチャとマンションの鍵が開いた。

「あ、部長。」

結菜の表情がゆるむ。

なんだよ…そんな嬉しそうにすんなよ…。

「遅い。何してたんだよ。」

「普通に仕事です。美谷商事がネットワークアウトで、サポート課全員出動してました。なんとか原因わかりましたけど…。」

「俺には報告来てないな。原因は?」

「ルータの配線が複雑で…1つのルータが壊れてたのと、ループしてたのが原因でした。」

「そうか…解決したならよかった。」

「明日たぶん部長には報告あるんじゃないでしょうか?」

「わかった。それより…こっち来いよ。」

「部長が来たってことはごはん食べに来たんですよね。けど…今日は何も材料ないんです。」

「今日はいい…。」

俺はふわっと結菜を抱きしめた。
仕事のにおいがする。
きっと俺もそうなんだろうけど…。

「充電したかっただけだから…。飯は?食ってきたのか?」

「いえ。適当に食べようと思って、コンビニご飯買ってきました。」

「じゃぁ俺も買いに行こう。下にコンビニあっただろ?」

その日は下のコンビニで買った飯を二人で食べて、そのままベッドにもぐりこみ眠った。

結菜を抱き枕にして眠るだけなのにこの充実感…


俺どうしてしまったんだろう…。

俺の中には…別の女がいた…はずなのに…。

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