俺様上司との不確かな関係～好きになっちゃダメですか？～

◇

その週の金曜日、俺は結菜を誘ってもいいのかどうか…迷った挙句、電話をした。

『はい。』

『今日も俺のマンションにいて』

『もういます。』

『え？いるの？』

『わかった。じゃ、あと30分ほどで帰るから。』

マンションにつくと結菜は豪華な食事を用意してくれていた。

スパゲティアラビアータにトマトときゅうりのサラダとコンソメスープだ。

俺はいつもどおり振舞って料理はおいしくいただいた。
そして、結菜もいつもどおりだった。
はずだった…。



いったんベッドに入ると、俺はいつもどおり結菜を激しく抱いた。

ときどき北斗と抱き合っていたイメージが頭にわいてきてかき消しながら…

結菜の瞳はいつもどおりうるんでいてひきこまれてしまいそうになって、かわいい結菜の顔を見ながらフィニッシュを迎え…

そして、そのとき結菜を見た俺は、結菜が涙を流していることに気づいた。

結菜の瞳から流れる一筋の涙はすべてを物語ってるじゃないか？