俺様上司との不確かな関係～好きになっちゃダメですか？～

「部長・・わたし好きです。部長が…どうしようもないくらい…。」

「結菜…」

結菜が俺に…好きっていったのはじめてだ…。

なんともいえない嬉しさが胸にこみあげる。

けれど…

『俺も…結菜が好きだ』

と言いたいのに言葉が出てこない。

「だから、これを最後にしてください…。耐えられないです。部長の心にほかの女の人がいるのにこんなにやさしくわたしを抱かないで…。」

「ちょっと待てよ。」

俺は思わずひきとめていた。

けれど…結菜は首を横に振った。

「わたしは部長を好きになりすぎました。部長の愛がほしくなったんです。だからそれがもらえないなら…去るしかないんです。」

俺はまだ結菜の中にいる。
このままずっとこうしてたら…別れなくて済むのか？

「嫌だと言ったら？」

「部長が何と言ってもわたしはもうここには来ません。」

「俺がお前のマンションに行くかもしれないぞ。」

「それなら…カギを変えます。」

なんだよそれ…

「わかったよ…。」

結菜の決心は固すぎてもうどうしようもないみたいだ…。

その後、朝になると結菜は朝ごはんだけつくって結菜のマンションのキーを回収し、俺のマンションのキーをボードの上に置いてそのまま出て行った。


そして…

そのあとマンションに残ったのは強烈な結菜の残り香と空虚感だった。