10日間の奇跡
「もうそろそろチェックインできるけど、どうする?沙織が帰りたいなら俺はなにもいわない」
「いくよ」
いくに決まってるじゃん。
優と一緒にまたあのホテルに行けるなんて。
「あ、でも着替えとかなにもないしわたしたち制服だけど大丈夫かな・・・」
そのわたしの言葉に優は「ああ忘れてた」といってかばんから服をだした。
「え!」
「昨日おばさんが用意してくれたんだよ。沙織の分」
どこまで用意がいいんだか。
「明日は土曜日だしそこまで気にしなくても大丈夫だと思ったけど一応ね」
そういわれてああ、もう明日は土曜日なんだと。
この数日間は長いようであっという間だったな。
近くのトイレで私服に着替えてホテルに向かう。
優のいった通りとてもスムーズで、鍵を受け取ったわたしたちはそのまま部屋へ。