10日間の奇跡
「・・・え????」
重い扉をあけてすぐ、その人が目に飛び込んできた。
そして第一声にでたのは間抜けな声だった。
「きてくれてありがとう。茅野優です」
その顔、その声・・・そんなことがあるんだろうか。
今目の前にいる男の人────茅野優は今日夢にでてきた彼そのままだった。
まさか、正夢?
正夢って本当に存在するの?
これは現実?
さっきまであれこれ考えていたことなんて全部忘れて、わたしはただ茅野先輩をじっと見つめた。