10日間の奇跡
「そなた、未練があるのだな?」
そのとき声がした。
「誰かいるのか?」
まわりを見渡しても何も変わらない、黒の空間。
「ほほ、そんなに周りを見渡してもわたしのことはみえないさ」
「・・もしかして神様・・・?」
「それは人間がつくりだした空想のものじゃよ。・・まあでもよい。そなたが神様だと思うならわたしは神様だ」
声だけしか聞こえないけど、さっきまで孤独だった俺からしたらだいぶ救われた気持ちになれた。
「神様ってことは・・・俺を生き返らせてくれるのか?」
そんなのまさに空想の世界だけどもし可能性があるなら俺は生き返りたい。