10日間の奇跡
「なんだよそれ」
弥生の言葉に凌がくいつく。
「それはわたしにもわからないけど」
正直弥生のいってることはよくわからない。
仮にそうだったとしても、先輩がわたしを避ける理由になるほどのことなのかなとか。
でもどうしてだろう。
弥生の言ってる言葉は正しいようにも思える。
先輩ははじめからおかしかったから。
「わたし確かめてみる」
「確かめる方法があるの?」
「・・・あのね、2人には黙ってたんだけど最近夢をみるの」
「夢?」
「そう。思い出せないんだけどね、なにか大事なことがあるような気がずっとしてて。それを頑張って思い出してみるのが一番いい気がする」
「そんなことできるのか?」
「わからないけど・・・でもそれしか方法がみつからない」