10日間の奇跡
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「先輩好きです。付き合ってください」
その声とともに波の音がした。
ザァーザァー
夜静かな海。
「まいったな。俺から告白しようと思ってたのに」
「え?」
「俺も沙織ちゃんのこと好きだよ。だから付き合ってください」
「ほ、ほんとに?ほんとにほんと?」
「ほんと」
「やったー!」
「はは。大げさだな」
「もう先輩、わたしがいつから先輩のこと好きだったと思ってるんですか?」
「んー、入学式の日?」
「え!なんで知ってるんですか!」
「俺もだから」
「え?」
「俺もあのとき沙織ちゃんに一目ぼれしたから」
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