10日間の奇跡
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「沙織、大丈夫?」
「・・ん、だいじょうぶ」
「ほら、これ作ってきたから」
「ありがとう」
アーンとされてちょっぴり恥ずかしいけど一口食べる。
「おいしい」
「よかった」
同じ卵おかゆなのに、優が作ってくれたのはお母さんとまた違う味。
優しくて、あたたかい。
「俺がうつしたかな」
「ううん、・・そんなこと、ないよ」
「でもほら、あのとき」
「っ!、気づいてたの?」
「もちろん。嬉しかったし」
優がいったあのときというのは、数日前優が寝込んだときのこと。
優が寝ているのをいいことにわたしは優にキスをしたんだ。
そのとき優は一瞬目をあけてぼーっとしたようにして、まずい!ばれた!と思ったんだけど、なにもいわずにまた目を閉じたから。
気づいてないと思ってたのに・・・。
恥ずかしい・・・。