10日間の奇跡


「いや、まさかな」

「なんか色々と驚いて何もしゃべれなかった」

「本当だよね。あんなにも似てるのに全然知らないなんて。でも子供できなかったっていってたし、なんだか申し訳ないこと聞いちゃったなって後悔してるよ」

「そうだね・・・。なにかわかると思ったのに、なにも収穫なしか」

「2人とも付き合ってもらったのにごめんね」

「いや、うちらはいいよ。それよりもショック受けてるのは沙織でしょ」

たしかに思いのほかショックだった。

絶対なにか繋がっていると思ったのに。



「あとはやっぱり先輩に直接聞くしか方法はないのかな」

「でもそれができないから苦労してるんでしょ?」

「まあそうなんだけどさ・・・」

そのあとは会話が続かないまま家についた。


「はあ」

ベッドにダイブ。

茅野先輩っていったい何者なんだろう。

いくら考えても答えなんてでなくて。

気付いたら深い眠りに落ちていた。


< 90 / 147 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop