ストックホルムの恋人
実に2週間ぶりの外はとても心地が良かった。
太陽が眩しい。
風が涼しい。
迷子にならないようにそんなに離れたところには行かないように、彼が帰ってくるまでにお家に帰ってこなきゃ!
閑静な住宅街をしばらく歩いていると比較的大きな通り道に出た。
忙しなく行き交う人や車。
この人たちにも帰る場所や愛する人がいるのだろうか...
そんなことを思いながら宛もなく歩いていると、向こう側からこちらに向かって駆け足気味に近づいてきている人影があった。
黒い帽子に黒い服。
明るい街並みにはそぐわない真っ黒の男性だった。
その男性は私の目の前で立ち止まり、すみませんと一言置いてから話し始めた。
「もしかして、○○ちゃん?」
それは、私の名前だった。
もちろん知り合いなどではない。
それなのになぜこの人は私の名前を知っているの?
怪しい怪しい怪しい
怖い怖い怖い
外に出たことを後悔した。
「ひ、人違いじゃないですか?」
そう言って私はその場から逃げ出した。
呼び止めるような声は聞こえたが、追ってくるような気配はなかった。
少し走ってから勇気をだして振り返ってみると、どうやら電話をかけているようだった。
頭の中が恐怖でいっぱいになり散歩どころでは無くなったのでそのまま家路に着いた。
ああ...
こんな危ない人がいるから外に出るなと言っていたのね...
ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい
彼が帰ってきてからも私は自分の部屋を出ることなく、黙って家の外に出たことも伝えなかった。
気がつくと眠りについていた。
太陽が眩しい。
風が涼しい。
迷子にならないようにそんなに離れたところには行かないように、彼が帰ってくるまでにお家に帰ってこなきゃ!
閑静な住宅街をしばらく歩いていると比較的大きな通り道に出た。
忙しなく行き交う人や車。
この人たちにも帰る場所や愛する人がいるのだろうか...
そんなことを思いながら宛もなく歩いていると、向こう側からこちらに向かって駆け足気味に近づいてきている人影があった。
黒い帽子に黒い服。
明るい街並みにはそぐわない真っ黒の男性だった。
その男性は私の目の前で立ち止まり、すみませんと一言置いてから話し始めた。
「もしかして、○○ちゃん?」
それは、私の名前だった。
もちろん知り合いなどではない。
それなのになぜこの人は私の名前を知っているの?
怪しい怪しい怪しい
怖い怖い怖い
外に出たことを後悔した。
「ひ、人違いじゃないですか?」
そう言って私はその場から逃げ出した。
呼び止めるような声は聞こえたが、追ってくるような気配はなかった。
少し走ってから勇気をだして振り返ってみると、どうやら電話をかけているようだった。
頭の中が恐怖でいっぱいになり散歩どころでは無くなったのでそのまま家路に着いた。
ああ...
こんな危ない人がいるから外に出るなと言っていたのね...
ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい
彼が帰ってきてからも私は自分の部屋を出ることなく、黙って家の外に出たことも伝えなかった。
気がつくと眠りについていた。