誓いのstatice
「どう言うつもり?」
絵里さんが私を問いただす
「………」
「さっきの話聞いてたわよね?」
「……ッ」
「一度はアメリカに行ったけど、それでも優人と一緒に居たくて日本に戻って来たの」
「……ッ」
「優人と二人でこのお店をやりたいの」
「………」
私は絵里さんの覚悟を改めて思い知った
「あなたにその覚悟があるの?」
「……ッ」
自分の不甲斐なさでフツフツとした感情が混み上げ
その場に立っている事で精一杯だった
何も喋らず俯く私の肩を
絵里さんは力強く掴む
「…返してよ!…私に優人を返して!」
「……ッ…」
「『statice』から、優人の前から消えてよ、二度と私達の前に姿を現さないで」
私は何も言うことが出来ず
『statice』を後にした