誓いのstatice
第九章【柵】
私は勇樹と向き合う為に
自分のアパートに戻って来ていた
「……ッ」
(ちゃんと勇樹と向き合あわなきゃッ…)
意を決して玄関の扉を開けた
「…えッ…⁉︎何これ⁉︎」
真昼間なのにカーテンは閉めっぱなしで部屋は真っ暗
脱ぎっぱなしの衣類は床に放置
大量のビールの空き缶や食べ終えたコンビニ弁当の空箱が部屋中に散乱していた
普段からお酒を飲む事がなく自炊をする勇樹が荒れ果てた生活を送っている事に私は驚きを隠せなかった
「…………」
勇樹は仕事でいない
(…私が勇樹から逃げたから…ちゃんと勇樹と向き合わなかったから…こんな生活になったんだ…ッ)
「……勇樹ッ…」
私は片付けをする事にした
カーテンを開き窓を開けて換気して
床に放置されていた衣類は洗濯
ビールの空き缶やコンビニ弁当の空箱は分別し捨てて
最後に掃除機をかけて床を雑巾掛けした
部屋が見違える様に綺麗になった頃には
辺りは暗くなっていた