誓いのstatice
〜勇樹の回想〜
『「最近、麻耶の様子がおかしいんだ」
会社の忘年会の片隅で
俺はビールを片手に
同僚の深瀬に相談していた
「おかしいって、麻耶ちゃん浮気してるの?」
心配そうに俺を見つめる深瀬
「浮気まではしてないと思うけど…」
「けど?」
深瀬の更なる追求に
俺は観念して包み隠さず全部話す事にした
「……他に好きな奴がいる気がする…」
「うーん、勇樹みたいなハイスペックな男が彼氏なんだから気のせいだと思うけど!」
深瀬は笑いながら俺の背中を叩く
「まぁーでも、実際の所、分からないし今から電話して直接聞いてみたら?」
「うーん…」
深瀬の勧めと酒に酔った勢いで
俺は麻耶に電話した
ビロピロビロー♫
呼び出し音が鳴り響くだけで
麻耶が電話に出る事はなかった
「何でー電話に出てくれないんだよー」
俺はビールをいっきに飲み干しお代わりを注文した
「今日はやけ酒だ!!」
深瀬に賛同して
俺はビールをひたすら飲み続けた』
〜回想終わり〜