誓いのstatice
「私だって同じなの…
私も勇樹に謝らないといけないことがあるの…」
「バイト終わりにいつも家まで送ってくる奴だろう?」
「え?」
(…勇樹…マスターの事気が付いてたんだ…)
私は驚きを隠せなかった
「気付いてないとでも思った?麻耶を見てれば嫌でも分かるよ…」
「ごめんなさい。私ッ…」
私は勇樹への罪悪感から自然と声が震えていた
「それでも…それでもいい…別れたくないんだ。俺のそばにいてくれよ」
「…………」
私はなにも言えなかった
(勇樹は気がついてたんだ…
なのに…なにも言わなかった…
こんなになるまで…勇樹を傷付けて…
私って最低な人間…)
自分の気持ちに嘘はつかないって決めたのに
“勇樹”と別れることも
“マスター”のところに行くことも
私は選ぶことができなかった