誓いのstatice
「もぅ朝なんだ…」
あれから自分の部屋に戻った私は一睡もすることなく朝を迎えた
(今日は部屋から出たくないな…
誰にも会いたくない…)
私は重い足取りで脱衣所に向かった
「酷い顔…」
自分の顔を鏡で見ると
腫れ上がっているまぶたと
目の下のクマがクッキリと写し出されている
(当然だよね…あれだけ泣いたんだもん…)
「はぁ…」
自然とため息がでた
そんな私の後ろには勇樹がいた
「麻耶…、おはよう」
「…勇樹…おはよう…」
勇樹の目の下にもクマができている
(全部…全部私が悪いんだよね…
勇樹が自分を見失うまで追い詰めたのは私……
全部私が悪いんだ…)
私はその場にいることができずリビングに逃げた
勇樹も私を追いかけるようにリビングへとやってくる
「麻耶ッ…麻耶に話したいことがある」
勇樹を見ることができずに俯く私と
私をじっと見つめる勇樹
リビングには緊張感が走る
「麻耶ッ…今のバイトを辞めてくれないか?」
「えッ……」
私は勇樹の言葉に戸惑いを隠せなかった
「俺…ダメなんだ…これ以上…あいつと…麻耶が一緒にいるところを…想像するだけで…ッ…狂いそうになる…」
俯いたままの私を
力強く抱きしめる勇樹
「なぁ、麻耶、俺と結婚してくれないか?」
勇樹は私の顔をそっと覗き込んだ
「俺には麻耶しかいないんだよ…麻耶じゃなきゃダメなんだよッ…だから…ッ…だからもう一度だけ、俺にチャンスをくれないか?…絶対に麻耶のこと幸せにするから…」
今にも泣き出しそうな勇樹に
私は頷く事しかできなかった
時間が経つに連れ勇樹は落ち着きを取り戻し会社へと出勤した
「ゆっくりでいいから俺を見て」という言葉と共に私を部屋に残して