願い
そう遠くもないおふくろとの約束を胸に、金のことだけを考えて、無我夢中で働いた。

ゴールがすぐそこに見えているかと思うと平気で高い酒を客にねだることができた。

図々しくもどんな手段も使うことができた。

客の中でもエリコさんは一番に、俺に金を使ってくれた。

エリコさんのおかげで金を貯めることができたと言っても過言ではない。


借金返済額があと少しというところで俺はオーナーからある提案をされた。


俺がホストで働き始めて、半年が過ぎた頃だった。
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