こいつ、俺の嫁。ーAnother my wife storyー
「え、新メニュー!?尋人さんあれ何?」
悩んでいる私のことはお構いなしの澪は店に貼られた新メニューのチラシを見て指差した。
そこには『ラテアート始めました。』と聞いたことあるフレーズをパクっているチラシが貼ってあった。
ラテアートって確か最近流行ってるやつだよね?
「そうそうこの前教わってきてさ取り入れてみたんだ。よかったら飲んでみねぇか?
…未来は強制的にラテアートだけどな」
「なんで私には拒否権ないわけ?」
睨んだけどハッハッハと笑いながらラテアートを作りに行ってしまった。
最近ずっとこんな感じで私に注文を聞く前に勝手に持ってくる。
そのせいで彼のお父さんには"試食係の未来ちゃん"なんて呼ばれる始末。
頭を抱えてため息をつくと隣から強い視線を感じた。