もう離さないでね
それからというもの、しょっちゅう翔が絡んでくるように。

朝、下駄箱で靴を履き替えていると

「おはよ、結愛ちゃん」

あ、聖那だ。

うん。今日もチャラい。

『やっほ〜』

「あれから気持ち変わった?」

『ううん。ぜんぜん』

「それは残念だな〜」

本当にそう思ってる?想定内っぽいけど。

私の横に並ぶ聖那からふわっといい香りがした。

この匂い好きかも。

『ねー、香水使ってる?』
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