もう離さないでね
おかげで気づかれなかった。

一安心したとき_

「なーに覗き見してるの?」

凛とした声が俺の耳にはいってくる。

気づいてる?

「覗き見なんて悪趣味だね〜」

『たまたまだから』

「ふぅん。まぁいいけど。じゃあ戻ろーっと」

そういうと、さっと去っていった。

なんだあの女。

こころなしか少しだけ気になった。
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