へたれアイドル王子 卒業します アミュ恋 4曲目
「マトイ……
本当に……泊まる気なの……?」
弱々しい声と共に、
蓮見のゆるふわポニーテールが揺れ。
俺の心も、揺れて揺れて。
泊まろうか帰ろうか決められない。
その時。
すっげーいい匂いが、俺の鼻をかすめた。
「俺に、夕飯でも作ってくれたわけ?」
「だってマトイに……
お腹すいたって吠えられたら……
困るから……」
恥ずかしそうに
俺から瞳を逸らした蓮見。
は~。
マジで勘弁してほしい。
強気の蓮見に惚れ込んだけど。
蓮見がたまに見せる弱さに
俺、すっげー弱すぎだから。