へたれアイドル王子 卒業します アミュ恋 4曲目
「蓮見が言ったんだろ?
大みそか、一緒にいて欲しいって」
「もう、来ないでいいって、
電話で言ったでしょ」
「何、怒ってんだよ」
「怒ってない」
「明らかに怒ってるじゃん。俺のこと!」
イライラをごまかすように
自分の髪をグシャグシャに掻きむしる。
「待ってたのに……
マトイが来るの……」
「俺、言ったよな?
ライブの打ち上げが終わったらって」
「言われたけど……
毎年9時にはお開きでしょ……」
「今年は、雪城マネージャーの
歓迎会も兼ねてたからな」
何かに反応したように、蓮見は顔を上げ。
俺を見つめて。
蓮見はまた、目を伏せた。