へたれアイドル王子 卒業します アミュ恋 4曲目
蓮見への失望が半端なくて。
膨れ上がっていた
7年分の蓮見への恋心が、
醜い憎悪になり。
蓮見を攻撃せずにはいられない。
「雪城さんがマネージャーになってくれて、
マジで良かった」
蓮見は、唇を噛みしめ涙をこらえている。
「雅たちも、すっげー、なついているしな」
蓮見の瞳に溜まった涙が
今にもあふれ出しそう。
「蓮見がマネージャーのままだったら。
トップアイドルになる夢、
絶対に叶えられないだろうしな」
「そんなこと……
私が一番……わかってるから……」
蓮見の涙声に、ハッとした俺。
「これからもずっとずっと……
私がアミュレットのマネージャーで
いたかったのに……」
肩を小刻みに震わせながら
ボロボロと涙をこぼす蓮見。
子供みたいに泣きじゃくる姿に
言い過ぎたと反省したのに。
「マトイとの約束、守れないから……
今すぐ帰って……」
俺を突き放す言葉に
再び怒りが込み上げてきた。