へたれアイドル王子 卒業します アミュ恋 4曲目

「お母さん、ありがとうね」



 俺の異変に気付いたのか

 春が、クララを
 部屋の外に追い出してくれたけれど。



 心配そうに俺を見つめる春から
 視線を外さずにはいられない。



「マー君、何があったの?」



「は?」



「大みそかの夜。
 何かあったんじゃないの?
 はすみんと」



 今日まで何も聞いてこなかった
 春輝の優しさが、心に沁みて。

 瞼の裏がカーっと熱くなる。



 情けない顔なんて
 春輝に見られたくなくて。


 ローテーブルに、顔をくっつけた。

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