へたれアイドル王子 卒業します アミュ恋 4曲目
俺のプライドを守るかのように
春は、とぼけ声を出した。
「僕、はすみんのお家に
乗り込んじゃおうっと」
「なんで、お前が行くんだよ?」
「え? だって僕、
はすみんに伝えたいこと、
たくさんあるんだよ」
「なんだよ?」
「みゅうみゅうが、かわいいとか。
みゅうみゅうがの頭、
ナデナデすると気持ちいいとか」
「春の頭ん中、
どれだけウサギでいっぱいなんだよ?」
「マー君もでしょ?」
「は?」
「マー君の脳内も、
はすみんがウジャウジャ
飛び跳ねているんじゃないの?」
なんだ、それ?
こんな時なのに、マジで笑える。
俺の心が
底なし沼に引きずり込まれると
いつも引っ張り上げてくれるよな?
自分の想いを
ストレートに伝えられない俺は。
子供の頃から
ぶっ飛んだ思考回路の春に
さんざん助けられているよな。
一応、オマエには感謝しているから。
言葉にはできねぇけど。