へたれアイドル王子 卒業します アミュ恋 4曲目
「マー君、
早くはすみんを助けに行ってあげたら?」
「は?」
「魔法界のみんなは、帰っただろうし。
はすみんは今頃、空の上で
一人ぼっちだろうな」
「春! まだ蓮見を、
人間界に返してないのかよ?」
「だって僕、そんな魔法使えないよ。
はすみんを魔法界に呼ぶ時だって、
ハリルにお願いしたし」
そうだった。
人間界生まれ、人間界育ちの春輝が
使える魔法なんて、びびたるものだった。
「でもね、はすみんが乗っているボードを、
逆さにすることぐらいはできるよ。
僕の魔法でね」
「何考えてんだよ、春」
「でも、大丈夫」
「は~?」
「僕がそんな魔法を使ったら、
マー君は絶対に、
はすみんを助けに行くから」
なんだよ、それ。