へたれアイドル王子 卒業します アミュ恋 4曲目
言えよ! 俺!
恥ずかしくても
ちゃんと蓮見に伝えろよ!
いつもだったら
ハズすぎて心のしまい込む想いを。
体中の勇気を集め、俺は声に変換した。
「蓮見を……使ってやるよ」
「え?」
「だから。
俺が舞台で座長をやる時は、
オマエに役を与えてやるって言ってんの」
恥ずかしすぎて、バクバクな俺の心臓。
フフフと蓮見の笑い声が聞こえてきて、
さらに心臓が飛び跳ねていく。
「マトイって、
お芝居にあまり興味がないでしょ?」
今までの俺は、芝居をしたくなる理由が、
特になかっただけで。
蓮見ともう一度、同じステージに立てるなら。
芝居に全力を注いでも、いいかなって
思ってるんだよ。
って、オイ。蓮見。
俺に、心を許したような
純粋な笑顔を見せんなって!!
可愛すぎて。
俺の心が、無抵抗で持って行かれるから。