へたれアイドル王子 卒業します アミュ恋 4曲目
「お願い!! 本当に嫌なの!!」
そんな、ボロボロ泣くなよ。
「マトイに迷惑をかけないから!!」
だから、泣くなって。
涙がこらえきれなくなるじゃねぇか。
「マトイとの思い出は、宝物なんだから!!」
俺のことさえ忘れれば。
他の男と出会って。新し幸せが手に入るだろ?
「私のこと、大っ嫌いになってくれていいから。
だから……
マトイとの思い出……消さないで……」
手が付けられないほど、蓮見は泣きわめいて。
俺らの乗った花のボートが、
転覆しそうなくらい揺れている。
俺は蓮見の手首を両手で掴むと
そのまま、ボートの上に押し倒した。