へたれアイドル王子 卒業します アミュ恋 4曲目
「マトイ君、お待たせしました」
「別に、待ってねぇし」
何この、不愛想な態度は?
他の人には、敬語で丁寧に話すのに。
特別視されているみたいで、なんか嬉しい。
って、喜んじゃダメでしょ!
これは舞台の練習なの!
衣装のチェックなの!
「じゃあ、ゆっくりのスピードからお願いします」
私の声を聞いて、真剣な表情を見せたマトイ君。
刀を構え
鋭い瞳が、私を切り殺そうと狙っている。
この一瞬で、役に入り込めるなんて。
か……カッコいい……