へたれアイドル王子 卒業します アミュ恋 4曲目
私のことを、待っていてくれたの?
そう聞きたいのに……
寒さで喉が凍り付いているの?って思うほど、
言葉が出てきてくれない。
何か言わなきゃ。
凍てつく夜風に、
全身が凍らされる前に。
「マ……マトイ君、本番よろしくね。
じゃあ、おやすみなさい……」
急いで逃げようと思ったのに。
「俺、蓮見のこと。帰すつもりねぇんだけど」
ため息混じりのマトイ君の声が、私の足を止めた。
へ?
いきなり、何?